あなたはどっちの○○シリーズ第5弾。今回はブラックニッカ同士による直接対決。
えんじ色のラベルが高級感を漂わせるブラックニッカ リッチブレンドと、真っ黒のアンティークなボトルがおしゃれなブラックニッカスペシャルの2本です。
どちらも1,500円前後と安価なウイスキーでありながら、12年ものブレンデッドスコッチウイスキーに勝るとも劣らないクオリティであることが知られています。
あなたにピッタリな一本は一体どちらでしょうか。飲み比べてみました!
Tap & Go !
ブラックニッカリッチブレンドの特徴
公式サイトを覗いたことのある方はお気づきかもしれません。
ブラックニッカリッチブレンドは、そのキーメッセージからロックで飲まれることをオススメされている銘柄と思われます。
まずは簡単にその特徴をおさらいしましょう!
爽やかさからの甘み
ストレートやロックで香りを嗅いでみると、フルーティーな甘さが楽しめます。ただ甘すぎるわけではなく、軽い甘さといったところ。
香りに関しては、加水には少し弱いのかな?という印象です。こちらは後述するブラックニッカスペシャルとも共通した特徴ですので、比較という点ではあまり差がつかないでしょう。
味わいとして最も印象に残るのは、「最初爽やか、後から甘さ」といった点です。骨太な甘さがどっしりと構えているおかげで、最初に感じられる爽やかさが引いていくうちに、まろやかな甘さが前に出てくる、といったところ。
加水しても残る味わい
ベースに骨太で加水に強い甘さがあるおかげで、最初から最後まで甘さを楽しめます。
さらに特徴的なのが、加水することによって爽やかさがおさまり、甘みをより強く感じられるようになるという点です。
特に水割りや炭酸割りにすることで最も顕著にその違いを楽しめるでしょう。
ブラックニッカスペシャルの特徴
真っ黒のボトルに大きく描かれたマスターブレンダー。
金色印字もアンティーク感を醸し出し、おしゃれなボトルですよね。
基本情報としてリッチブレンドと異なる点は、アルコール度数でしょう。
ブラックニッカリッチブレンドは、一般的なウイスキーと同様にアルコール度数40%。
一方でこちらのブラックニッカスペシャルは42%とやや高めであることが特徴的です。
チョコレートやキャラメルのような甘み
香りを嗅いでみると、穀物由来を思わせるさっぱりとした甘さを感じます。ただ面白いのが、何度か嗅いでいくと奥の方から燻製のような香りも少しだけ感じられました。
味わいに関しては、やはり42%のアルコール度数だからか、最初にピリッとしたアルコール感を覚えます。ただその後にはチョコレートやキャラメルのような舌の上で転がしたくなる甘さを楽しめます。
加水すると穀物の甘みが前に
香りに関して、ブラックニッカリッチブレンドの方にも記載しましたが、加水にはやや弱い印象です。
一方、味わいについては加水することによって甘さの変化を楽しめます。ストレートやロックではキャラメルを思わせるどっしりとした甘さだったものが、加水することによって乾いた甘さに変化します。
特にハイボールすることでその違いを楽しめそうです。
いざ比較!
ここまでで、それぞれの特徴を簡単におさらいしました。
どちらも甘さがメインのウイスキーですが、飲み比べてみることでその違いをより細かく見ていきます。
香りや味わいの違い
香り・味わいどちらも甘さを感じやすい2銘柄ですが、強さというよりは甘さの種類が異なります。
リッチブレンドの香りはりんごの果樹園にいるようなさわやかな香りであるのに対し、スペシャルは植物園の温室にいるようなどっしりした香りです。
どちらも加水によってぐっと弱まってしまうという点では共通していますので、香りから楽しみたいという場合はストレートかロックで召し上がることをオススメします。
「甘さ」は共通、加水によって表情が変わるのが面白い!
味わいについても「甘さが長続きする」という点では共通していますが、甘さの種類が違っていて面白いです。
リッチブレンドは、加水の度合いが弱いうちは爽やかさが入り混じった甘さがあり、加水していくことによって爽やかさだけが薄まっていくような印象。
その薄まっていく爽やかさがコクとして残ることにより、複雑で飲みごたえのある味わいになります。
一方でスペシャルは、加水の度合いが弱いうちはチョコレートやキャラメルといったどっしりとした甘みを存分に楽しめる一方、加水していくうちにその甘さ自体が変化していって、最終的には大麦由来の乾いた甘さが残ります。
甘さ自体の変化を楽しめるので、自分に合う加水度合いを見つける楽しさもありそうですね。
おすすめの飲み方
ブラックニッカリッチブレンドは、公式がおすすめしている通り、ロックがベストです。
持続する甘さとまろやかなコクとの塩梅が最もバランスよく楽しめます。もちろん水割りやハイボールにしても甘さを楽しむことが出来るでしょう。
一方のブラックニッカスペシャルは、ハイボールがおすすめです。
穀物由来の乾いた甘さが程よく残り、食事の邪魔をせず楽しめるのが特徴的。
テイスティングスコア
甘さとコクの絶妙なバランスを、ぜひロックで!
テイスティングスコア
自分好みの甘さを探す楽しみ方が出来ます!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は誰もが知っているブラックニッカシリーズから、ワンランク上同士の直接比較をさせていただきました。
どちらも甘さがメインのウイスキーでありながら、その個性は全く異なります。
ご自身が普段どのような飲み方をされているか、何と一緒に召し上がりたいかを想像しながら、ぜひ自分に合う一本を見つけてみてくださいね。
皆さんの素敵なウイスキーライフのヒントになりますと嬉しいです。