コラムをご覧いただきありがとうございます。いよいよ2023年も終わろうとしています。普段はこういったコラムを書く際にはウイスキーもしくはビールを飲みながら少し上機嫌になって書いています。

ただ今年は新型コロナウイルスが第5類感染症になってから初めての年末年始休暇ということもあり、もう連日飲み会続きで。飲むのは好きなので嬉しいのですけれど、たまにはアルコールなしの日を作らないといけませんからね。

本日は完全にシラフの状態で、個人的に楽しみにしていた新NISAについて書き綴ってみます。

仕組みだとかメリットデメリットについては専門家や関連会社から出されている情報が見やすくなっていますし、こちらのコラムでは触れません。また私の資産配分先商品の具体的な話も登場しますが、推奨している訳ではなくあくまでも一個人の意見である点ご理解いただけますと幸いです。

資産運用についての考え方

NISAを始めたきっかけ

新NISAに対して現行のNISAのことをここではわかりやすく旧NISAと呼ぶことにします。旧NISAを始めたのは今から4年半ほど前。NISAを始めた時点ですでに株式投資を3年ほどはやっていたかと思います。現物投資だけでしたが株式投資の基礎的な知識と経験を積めていた方だったかな。

経験から、デイトレードや短期売買では勝てないと学べたのも大きかったですね。当時は毎日毎日市況をチェックしていたわけではありませんが、それでも為替変動や要人発言が株式市場にどんな影響を及ぼしているのか予想しつつ、自分なりに検証しながら売買を楽しめていたと思います。

だからこそNISAという制度が始まってすぐに情報収集をすることができましたし、旧NISAを積立NISAで開始した時も日々のアップダウンに一喜一憂することなく参加できていました。

始めた当初は「非課税ならやらない手はない」くらいの軽い判断だったように思います。今でこそ、「預金よりNISA」の方がいいよと言う声も多く聞かれるところとなりましたが、今改めて考えると考えの浅いと言いますか、将来的に投資判断で迷いが生じるリスクの高い動機ですね。

「預金金利より利回りがいいから」と言う乱暴な理由だけ

要は比較対象が銀行預金で、その銀行預金よりも利回りがいいからNISAの方がいいと言う単純なロジックだったわけですね。ここ数年間は、コロナショックがあったとはいえ先進国の株式指数は軒並み上がっています。後から振り返って結果を見たら、「ほら、投資しておいてよかったでしょ」とハッピーエンドになるわけですが、これから未来にかけて同じことが起こるかどうかって誰にも分からないわけです。

実際に自分の旧NISA保有資産も軒並み上がっているので気付けたことなのですが、「じゃあ20年後に売却するとして、いくらになっていたら満足できるの?」と自問した時に、よく分からなかったんですよね。

自分は一体、20年後にいくら欲しいんだろう。NISA投資が成功したと言える目標値ってどのくらいなんだろう。そこが全く見えていなかったわけです。ただ漠然と、お金が増えてるからラッキーくらいの気持ちでした。

改めて考えるNISAの位置付け

今回のNISAの制度の拡充により、運用額の面でも期間の面でもかなり使いやすくなりますね。制度が変わるタイミングがここできてくれたのはすごくよかったです。自分の資産運用の中で、新NISAが一体どう言う位置づけで、「どの時点の」「どのお金を」用意するための手段なのか、今一度考えてみました。

旧NISAであれば20年間と言う括りでしたから20年後をイメージすれば良かったわけですが、新NISAでは期間の縛りがありませんので、逆に難しいかもしれませんね。現行通り20年後を設定するもよし、もっと伸ばして30年後以降にするもよし。

これまでずっと20年後に上がっているといいなあと言う思いで旧NISAを積み立ててきていたこともあり、新NISAになってもやっぱり20年後にどのくらいの金額まで用意したいのかと考えることにしました。私自身はまだ独身でありますが、いずれは結婚をして家庭を持ちたいと考えています。そうしたライフステージを考えた時に、20年後は子供の教育資金が膨れ上がる頃かなあと想像します。

仮に子供が3人いたとして、1人あたり1,000万円の教育資金が必要だと仮定しましょう。つまり30年後に3,000万円欲しいと言うことですね。かなりチャレンジングな数字ですが、私個人としては割と真面目に目指しています。

20年後にいきなり必要になる訳ではなく、もちろん幼稚園や小学校からかかってきますので20年後に用意できたとしても手遅れじゃないのというツッコミはありそうですが、3人が高校・大学に同時に通う頃が、最も支出が大きくなるタイミングでしょうし、そのタイミングで用意しておきたいと言うイメージです。

新NISAで年間に購入できる最高額を、つみたて投資枠と成長投資枠それぞれで買い付けていったとすると、5年後に1,800万円に到達します。その状態から15年間、年間想定利回りを3%としてシミュレーションを行うと、つみたて開始から20年後には大体2,800万円。目標額の3,000万円には若干届かないと言う結果になります。

なかなかきついハードルですね。ただここは妥協したくない資金ですので、そこに向けて真剣に資産運用を考えています。まだ独身で身軽と言うこともありかなりリスクを取れますから、今のうちにリスクの高い商品で運用しつつ、徐々にバランスを取っていく流れになりそうです。

成長投資枠に関しては、売却することによって投資枠が復活するのも嬉しいところですね。実際の損益状況を見ながらうまく買い換えていって、ほったらかし投資よりも良い運用実績を目指していきます。

私のポートフォリオ

上述のように、今はリスクオンで運用できる絶好のタイミングです。基本的には海外株、主に米国になってしまいますが、積極的に取り入れて構成しています。ETFやファンドを選ぶ際にはもちろん実質の経費率と総資産を見ながら選定しました。

つみたて枠:楽天・S&P500インデックスファンド(50%)

流行りに乗っている感は否めませんが、大きな流れには逆らわず、屋台骨銘柄として選定。昨今経営難が噂されている楽天のファンドですが、経費率は最安値でした。楽天を応援する意味でもこちらを。

つみたて枠:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(20%)

中国やインド株にも投資したいものの、現状ではまだ品揃えがよくありません。積立投資枠でもインド株ETFはあるのですが、経費率が約1%と高かったため断念。インド株比率はそこまで高くありませんが、手広く投資できるのが魅力的。

つみたて枠:楽天・日経225インデックスファンド(30%)

日本株はゼロ成長だから終わりという意見もないことはありませんが、リスクヘッジ銘柄として。長期的には割安水準であること、米国株離れやドル離れが進んだ際の資金流入先としても考えられることから選んでいます。

成長枠:インベスコNASDAQ100 ETF(40%)

米国株のインデックスファンドの中でもハイリスクのものを。全体的に見ても米国ハイテク系企業に依存した今だからこそできるアクセルベタ踏み銘柄として。

成長枠:バンガード・米国公益事業セクターETF(15%)

個別銘柄としてネクステラ・エナジー(NEE)にはすごく興味を持っていました。クリーンエネルギーが主流となった社会になってほしいという思いもあります。直近ではこのセクター全体的に絶不調ですが、世界的にもこの動きは止められないのではないかという点で。とはいえネクステラ・エナジーだけの一本足では非常に不安でした。こちらの銘柄ではネクステラ・エナジーが組み入れ比率1位でありながら分散できるということで、選定。

成長枠:iシェアーズ ゴールド・トラスト(7%)

中国とインドでの文化的な背景から、長期にわたって需要がなくならないと考えます。加えて新興国におけるドル離れが進み、金保有率が高まっていく未来も予想。地味な銘柄ではありますが、長期のつみたてで活躍して欲しいですね。

成長枠:TSMC(10%)

タイワン・セミコンダクターマニュファクチャリング。生成AIやテクノロジーの進化にはなくてはならない存在。業界全体として設備投資が進んで行った先には需給バランスが崩れるリスクももちろんありますが、台湾を応援したいという気持ちもあり、選定。

成長枠:メルク(18%)

個別銘柄の中では資産配分の比率が最大です。創薬には莫大な研究開発費が必要でありますが一度大型製品を上市できれば長期的利益が見込める点が良いですね。外資系企業の方が潤沢な研究開発費を費やしている上に製品力もあるので魅力的。中でもメルクは将来的に面白そうな開発ラインナップを抱えていますので選定。

成長枠:モービルアイ・グローバル(10%)

「こういう未来であってほしい」枠で。笑 自動運転に欠かせない部品となるであろう車載カメラのメーカーです。直接的にテスラやBYDと争う訳ではなさそうですが、テスラなどの自動運転車の代替技術としても活躍してくれそうです。もちろん株価が上がってほしいのですが、より便利で快適な社会の実現に向けて長い目で頑張ってほしいと応援していますので、多少株価が下がったとしても保有を続けると思います。

以上です。こちらのポートフォリオはあくまでも2024年1月にすぐ買い付けると決めた銘柄であって、要所要所で見直すために変わっていく可能性は非常に高いです。

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